近年、自分で簡単に空撮ができる方法としてドローンが活躍しています。
トイドローンと呼ばれる比較的安価で購入できるドローンも販売されており、一般の人でもドローンを手に入れやすくなっています。
そこで、どんなドローンを購入したらいいのか悩むというケースがあります。
ドローンの選び方として、「GPS搭載ドローンを選ぶ」という選び方があります。
なぜ、GPS搭載ドローンを選ぶのか、その理由とメリットについてご紹介したいと思います。
初めてドローンを使って空撮をしようとした人が上手く空撮ができない理由のひとつとして、ドローンの操作が難しいという点にあります。
ドローンの操作は簡単に操作ができるようにコントローラーが用意されている物もあれば、スマホのアプリを使い操作する物もあります。
どのような操作方法であっても、初心者がドローンを同じ場所に留めておくというのがとても難しく、ドローンの空撮でつまずくポイントといえます。
GPS搭載ドローンを選ぶのは、衛星からのGPS情報を元に、ドローン自身が現在地を取得して、同じ場所に留まるようにしてくれる機能があるからです。
そのため、GPS搭載ドローンを選ぶ1つ目のメリットは、「ドローンの操作が簡単になる」ということです。
また、ドローンを操作していると、自分の視界から外れてしまったり、コントローラーの電波の届かない場所にドローンが飛んでいってしまったりというのがよくあります。
最近はドローンの価格も安くなったとは言っても、1台数万円もするドローンが行方不明になってしまうと大変です。
そこで、GPS搭載ドローンを選ぶ2つ目のメリットとして、「自動帰還機能」が備わっており、ドローンが視界の届かない場所、コントローラーの電波が届かない場所に飛んでいっても、あらかじめ操縦者の場所に戻ってくるように自動帰還機能を使って、ドローン自身が操縦者の元に戻るように設定できることがあります。
GPS搭載ドローンには自律飛行型ドローンという種類もあり、GPS情報を元にあらかじめ決めたルートを飛行するよう設定しておくことができる物もあります。
この自律飛行型ドローンは個人の空撮などに用いられるのではなく、高所での作業用や農業用のドローンに多く見られるタイプです。
GPSはカーナビやスマホなど、私達の生活の中に多く取り入れられていることから、GPS機能は違和感なく使うことが出来るようになりました。
しかし、一方でGPS情報の正確性という部分では心配になる人も多いのではないでしょうか。
例えば、自分の現在地を調べようとしてスマホの地図アプリを起動したら、まったく見当違いの場所にマーカーが表示されてしまったという経験を持つ人もいるのではないでしょうか。
また、車のGPSで、表示される自分の車が橋の下や川の中を走っていたりといった経験を持つ人もいるのではないでしょうか。
GPSは便利ですが、衛星から受信されるGPS情報が必ずしも正確な情報だとは限りません。GPS情報を受信する環境や場所などによって、正確な情報を受信できない場合もあります。
GPS搭載のドローンでも、GPS情報を受信することができても、正確なGPS情報ではない場合も考えられます。
そうなると、安全性が求められる作業などで、ドローンを使うことができません。
これらの問題を解決するため、作業用ドローンを安全に使う方法として、「RTK」というGPS機能が使われるようになりました。
「RTK」とは「リアルタイム・キネマティック」と呼び、一般的なGPS搭載機器はGPS衛星から発信された電波を受信するだけですが、RTK搭載のGPS機器は地上にある基準局から電波を受信することで、衛星と基準局2つのGPSデータからより正確な測量を行うことができるようになっています。
RTKは正確な測量を行うことができるため、数センチ単位の誤差を修正することも出来ます。
また、ドローンにこのRTKを搭載しておけば、普通のGPS搭載ドローンでは難しかったら垂直方向の移動も可能となっています。
このRTK搭載ドローンが活躍する場所として、高所の狭い空間を撮影する必要がある場所、たとえば電線が密集している住宅地の電柱、ドローンが間違って衝突すると破損する危険もある太陽光パネルの点検などで使用されます。
また、RTK搭載のドローンは衛星と基準局という2つの場所からGPS情報を受信することができるので、他の電波に影響を受けにくいという利点もあります。
ドローンを安全に使用したいと考えている方は、GPS搭載ドローンの中でもRTK搭載ドローンの購入を考えてみてはいかがでしょうか。